【RAGE反省】弱者視点で「足りないもの」を整理する ~「練度不足」から一歩先に進むために~

 

 

■本記事の目的
▽今回のRAGE及び事前準備で体感した課題の整理
今回はRAGEに向けて一定の準備をして臨んだので、「何が足りていなかったのか」「何をすれば改善していけるのか」という視点でその取り組みを振り返り、これからの課題を見つけます。次回のRAGEで勝つためというよりは、今後自分がシャドバのプレイヤーとして洗練されていく上でどこに伸びしろがあるのかを明確にするのが目的です。(勿論大型大会の結果がどうでいもいいという話ではありませんが)

 

▽「練度不足」から一歩踏み込んで負けの要因を分析する
RAGE後の反省でよく見かける言葉に「練度不足」がありますが、概ね殆どの人に当てはまる便利なワード過ぎて何が不足していたのかしっかり深堀りしている人は少ない印象です。自分はブログという形式で多少なりとも人の目に触れる事を意識した方がより思考が整理されるため、前回RAGEに引き続き今回も反省記事を作成することにしました。

 

▽シャドウバースをもっと楽しむ
自分がこのゲームをプレイしていて一番楽しい瞬間は「過去の自分よりも上達したな」と感じられる時で、そのために色々と試行錯誤を繰り返すのもまた非常に面白く感じています。ぶっちゃけ結果に多大に運も絡むカードゲームですので、ガチガチにやっているというよりは、ゲームと同じくらいこうした振り返りも真剣に深くやっていった方が面白いよな~という感じの記事になります。


ちなみに結果は1-2の秒でDay1落ちで、使用デッキは人形と翠嵐のほぼテンプレのものです。

 


■何が足りていなかったのか(逆に何が足りていたのか)
①環境理解&デッキを選ぶ力…△
RAGEに向けての最初の段階として、「環境を理解する」そして「自分が持ち込むデッキを選択する」という点について振り返ります。

 結論から言うと、「デッキ選択は誤っていたとは感じないが、その選択のために時間を使いすぎた」というのが自分の事前準備に関する最大の問題点でした。今期は「幅広くデッキを触ること・環境デッキのマッチ相性を理解すること」を特に重要視していたのですが、如何せんその配分が偏り過ぎていたのかなという印象です。
「自分とほぼ同じ持込み・構築で自分より良い成果を残している人が多数いる」・「メタゲーム上に存在しない怪しいデッキであっても 、本人の使い込みと合わさり良い結果に繋がっている」などの要素も加味して、もう少し実プレイに関わる部分に時間を割いた方が良かったなと感じています。

 

 

②デッキをチューニングする力…○ 
まず前提として、デッキ調整については自分がRAGEへの取り組みの中で一番優先度を落としている部分になります。理由は、Twitter等での情報拡散速度が非常に速く、概ねテンプレ構築ベースに組み立てれば90%程度ハズレのないチューニングをすることは容易だと考えているからです。他のデッキ選択や実際のプレイスキル等と比較すると「大体間違いのない」答えには辿りつきやすいという感覚を現状持っています。

 一方、「大体間違いのない」構築と「明確に意図を持たせた40枚」の構築には非常に大きな差があると考えていて、その微々たる数枚の 構築差が勝率にはっきりと現れるとも認識しています。全ての採用カードについて明確な意図を持てるというのは、各マッチアップに勝 利するための勝ちプランをしっかり把握出来ているという事にも繋がりますし、カードゲームに取り組んでいく上では絶対に軽視出来な い部分だと思います。

 前置きが長くなりましたが、自分は最終的に今回東で好成績を収めたあぐのむ/SVGさんの構築をそのまま持ち込みました。デッキ選択に 大幅な時間を費やしてしまったため、人形と翠嵐を持ち込むと決めた瞬間に2秒くらいでこの80枚でいこうと決めました。限られた時間 の中で最大限の準備をするという意味では、デッキのチューニングに時間を割かない判断は間違っていなかったと思っています。

 

 

③実際のプレイに関わる諸スキル…×
「プレイスキル」なるものは非常に多岐に渡ると思うのですが、実際に試合をしてみて欠けていたなと思うものを羅列していこうと思います。ざっくり言うと「もっと考える事が山ほどあった」という話です。

 

▽マリガン
マリガンは唯一運に対して自ら介入が出来る部分で、非常に重要な能力です。また各マッチアップ・先後・初期ハンド3枚によっても判断が変わるので、想像しているよりも複雑なものだとも考えています。
今回特に失敗したなと感じたのは、「エルフミラー後攻でゴブリン・対空・インキン」という「カード単体で見るとそれぞれキープしたいカードだが、それら全てをキープするのには検討を要する」組み合わせで、全キープすることへのリスクを認識しきれていなかったという事例です。マリガンの全てのパターンを把握するのは正直現実的ではありませんが、初期ハンドからゲームプランを立てていく癖がついていなかったなと反省しています。悩んだ上で理由をつけて全キープするのと、何も考えずに全キープするのとでは、結果は同じでも大きな差があると考えてます。

 

▽自ハンドから出来る行動を見つける力(確定部分を把握する力)
これは盤面でのトレードや進化権も含むと複雑にはなるものの、確実に有限個の選択肢しかないため、難しい盤面で思考が停止してしまうのは、単純に試行回数不足と「難しい状況でどう脳みそを使うか」を確立出来ていないのが浮き彫りになったなと感じています。また、選択肢を羅列するのは「有利・不利の状況判断⇒状況に応じた最適な選択」という一連のプロセスを踏む上での前提になる部分なので、出来て当たり前のレベルまで持っていかなければならないと感じています。あと若干本筋と逸れるのですが、相手の確定ハンドをしっかり管理しておく訓練も足りていなかったと感じています(特に、序盤は数えていたが終盤には管理できなくなっていく事が多かった)。

 

▽相手の次の行動・手札を予測する力(不確定部分を推察する力)
例えば人形ミラーで相手が4Tにシロウを出してこなかった場合、「ハンドにシロウが無さそうだな」と考える事は出来るのですが、「シロウが複数枚ある&フィニッシャーがいないハンドで7T8Tに大量展開を狙っているのでは?」等の様々なパターンまで考慮を行き渡らせる事が今の自分は出来ていないなと考えています(具体例が怪しいのはご容赦ください)。
相手の行動はどんなものであろうとも、その情報から相手の手札について推察を深めていくことはきっと可能で、上記のように考える事を普段怠り過ぎていたんだなと気付きました。

 

▽上記の確定・不確定情報からゲームプランを立てる(修正する)力
これについては、どちらかと言えば終盤にゲームプランを修正していく力が足りていないと感じています。序盤のハンドから「除去で対応される前に横並べて押し切ろう」とか「9Tでの11点リーサルを見据えてそれまでに必要な点数・パーツを集めよう」といった大まかな方向性を立てることは出来るのですが、相手の行動に合わせて「元々は早く削りきるつもりだったが、相手のハンドは恐らく~~だから 、急いで試合を決める必要はないので負け筋を踏まないように少し長い試合を見据えて行動しよう」といった形で都度向かう方向を再確認・修正する事が現状あまり出来ていません。これは先ほどの不確定な部分の推察にも関わってくるのですが、つまりは自分が思っているよりも相手の動きから得られる情報は膨大にあるという事なのかなと思います。

 

▽上記全てを制限時間内にこなす力(反復練習)
仮にこれらが全て出来るようになったとしても、全てを脳内で言語化しながら丁寧にやっていくには90秒は短すぎます。
ということは思考のテンプレ化・ショートカットが必須になる訳で、分かりやすく言えば沢山考えて、沢山練習して、それを本番で時間内に出来るようになろうということです。

 


■どうすれば自分の課題を改善出来るのか
上記の課題が整理できた上で考えれば、改善への取り組みは非常にシンプルで「出来るようになるまで練習する」、これに尽きると思います。

 

▽大会へ向けてのデッキ選択・環境把握の練習
デッキ選択については「JCGやレート等の大会への持込理由を毎回明確にする」というのが効果的かなと感じています。とにかく仮説を立て、実際に持ち込み、その成否や全体の結果などから自分の仮説のどこが合っていてどこが間違っているのか明確にしていく。こういった作業を意識的に行うのが重要だと思われます。でもぶっちゃけ何にあたるかは運。

そのためもう一つの取り組みとしては「環境に存在する各デッキのマッチ相性を出来る限り広く把握しておく」のが良さそうだと現状感じています。個人の体感でマッチ相性認識は異なると思うのですが、自分の中での相性管理がきちんと出来ていれば、自然と立ち位置の いいデッキが浮かび上がってくるのは間違いないです。今回はこの部分についてはそれなりに出来ていたと感じているので、次環境ではより精度を上げて、短時間で把握する方法を模索していければと思っています。

 

▽デッキ構築の精度向上
ぶっちゃけ1からデッキを組み上げるのは無理かな~と思っているのですが、細かい枚数チューニングに関しては自分にもやれる余地がかなりあると思っております。そのための一歩として「採用されているカードの採用理由を自分でしっかり考える」事を次回からもっと真剣にやる予定です。今回はデッキ選択の際に、環境デッキ単位でSWOTの分析をしたり、事故率やデッキパワーなどでの順位付けをしたりして「エルフ握り得では?」となったのですが、こういった分析や考察をを採用カード単位でも深めるというやり方が出来そうだなと現状考えています。

 

▽実際のプレイに関わる部分の練習
これの練習方法はかなり明確で、「(マリガン・選択肢精査などの)諸要素の精度を一つ一つ上げていく⇒(リプレイを見ながら)ゲーム全体の進行の中で、ゆっくりでいいので全てを言語化して出来るようになる⇒無意識で出来るようになるまで反復練習する」といった練習方法を考えています。スポーツが出来るようになったり、ピアノが弾けるようになるステップと近しいですね。
これまでで多かった「なんとなく試合数だけを重ねる」というプレイは、無意味とまでは行きませんが、無の100試合よりも実のある1試合の方が(社会人としての時間的制約を加味しても)自分を助けてくれるのではないかと思います。当然その前提で絶対量をこなすというのはめちゃくちゃ大事なので、プレイと振り返りの質を上げる工夫と、絶対量を増やすための実生活での工夫、どちらも意識的に行う必要がありそうです。

 


■おわりに
今回のRAGEは、初めて参加した時と結果がほぼ変わらず結構萎えていたのですが、やっぱり上手い人の諸所を見ていると自分に足りないものが非常に多いなと感じています。でも、言い方を変えれば今の自分には伸び代がかなりあるという事でもあり、自分が上達していく喜びを感じられる余地がまだまだ沢山あるのだと気付けました。相当に運が絡むゲームではありますが、自分の成長を楽しみながら、いつか天命が訪れたときそれに応えられるよう、引き続き人事を尽くしていけたらと思います。非常に長く且つ自己の振り返りメインの記事となりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。運ゲー、制していきましょう。